お墓の場所も多様化…納得のいく場所選びを

お墓を建てる場所、眠る場所はどこかと聞かれると、一般的にはお寺のような場所をイメージされるでしょうし、そんな質問をされたらそんなことは聞かなくても当たり前でしょうと思われる方もいらっしゃることでしょう。ご年配の方であればそう思うのも無理ないですし、若い世代でもまだ自分には関係のないことだと思われているので、ネットでいくら情報が豊富にあっても知らない人は全く知らない世界なのです。

その、知らず知らずのうちに時代とともに死後の安住の場所も変化してきています。墓地やお寺、霊園、ニュータイプの霊園などがありますが、さらに詳細を知ると、昔ながらの当たり前のようにある外にあるお墓のタイプだけでなく、室内墓地などちょっと変わった墓地も増えてきています。

「死後の自分らしさ」、「自分らしいお墓」って言葉、聞いたことがあるでしょうか?ここ最近耳にする言葉で、死後も「自分らしさ」を考えるようになってきた時代なのです。

【室内墓地】
納骨堂など言われますが、それもさらに色々なタイプがあります。
・室内に1家庭毎に墓石が建てられているタイプ。
・お仏壇が設置されるタイプ。
・ロッカー式のタイプ
・機械式のタイプ

室内墓地を選ぶメリットは、とにかく価格が安いことです。また天候に左右されることはないですし、管理人もいますから外と違って手入れに負担がかかることがありません。

ごく一般的だった外に建てる墓石も、なかなか土地もある程度必要でしたが、土地の心配をする必要もありません。1家庭毎に建てられる墓石やお仏壇の場合は外にお参りするお墓と近いですが、特に現在は機械式タイプというのがあり、コンピューターで骨壺を呼び出してお参りできるようになっています。例えると、機械式駐輪場や機械式駐車場のようなイメージです。

こうした室内墓地は交通の便のいい場所にあることが多く、普通の外の墓地でどこか遠くて、なかなかお参りに行けないくらいなら、定期的にお参りできる室内墓地をと考える方も少なくありません。

【合同墓】
他の方の骨壺と一緒に眠るお墓のことで、死後新しくお墓を建てるか、すでに先祖が眠るお墓に一緒に眠るのが一般的ですが、中にはお墓参りに定期的に行けない親族、また生前に家族に迷惑がかかるかもしれないと考えて合同墓を選択する故人もいます。そうした理由から、一つのカロート(骨壺を安置する場所)に他の方の骨壺と一緒に眠る合同墓が増えてきました。

死後、合同墓にすることで「自分らしく落ち着ける場所」になる故人も年々増えてきています。そのため、合同墓を探すのは意外にも難しいことではなく、近所の霊園にもあったりします。

こうして死後の形も年々、色々と変化し続けてくるようになりました。眠り方が多様化してきていることを知ると、まだ元気な内でも死後のことを少し意識してしまいますね。そして、死を遠いことと思わずに、少しだけ身近に感じることもできます。